『アメリカン・ドリーマー 理想の代償』







ハリウッドの良き伝統として挙げられるのが、
CGなどをふんだんに使用した大作を製作する一方で、
社会派映画なども、同等に製作していることだ。


日本においては、製作しても公開まで、
こぎつけられない映画が、たくさんある。


ハリウッドぐらいの懐の深さが、
欲しいものだが、現実は厳しい。


それは、映画を文化と捉えているかどうかの、
違いとも言えるだろう。


この秋に公開される、
『アメリカン・ドリーマー 理想の代償』も、
そんなハリウッドの良心の1つと言える作品だ。


1980年代のニューヨークを舞台に、
生き馬の目を抜くオイル業界で、一人の男が、
孤立無援で自らの信念を貫こうと奮闘する、
社会派映画である。


クリーンなビジネスを貫くのは、
どんな業界でも難しいことだ。


1980年代初頭と言えば、現代の様な、
ベンチャー企業ブームは、まだ起きておらず、
旧態依然とした、業界の壁に阻まれることが多かった時代。


そんな時代の中で、自分の理想を掲げ奮闘する主人公の姿は、
経営者でなくとも、共感を覚えることだろう。


邦題は、もう少し何とかならなかったのか!?と思えるが、
内容は十分、見ごたえのあるものになっている。


主演を務めるオスカー・アイザックは、
『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』
で、ゴールデン・グローブ賞主演男優賞候補になった実力派。


こうした俳優が社会派映画に、積極的に出演する土壌もまた、
ハリウッドの懐の深さを証左する、事例と言えるだろう。




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