『パパが遺した物語』







人間は二度死ぬという言葉がある。


1度目は、命が潰えた時、そして、
2度目は、周囲の心から忘れ去られた時である。


裏を返せば、人は自分の肉体が無くなっても、
人の記憶の中で生き続けることができる。


映画、『幸せのかたち』で、生きている、
父と息子の絆を描き、多くの感動を呼んだ、
ガブリエレ・ムッチーノ監督が、この秋、
新たに送りだす作品、『パパが遺した物語』は、
時を越えて、娘を見守り続ける父の大きな愛が、
感じられる、感動作となっている。


カーペンターズの名曲、『Close to you』も、効果的だ。


物語は、成長した娘が、父の遺作を敬愛する、
作家志望の青年との出会いをきっかけに、
亡き父との想い出を、辿り始めるところから始まる。


娘は大学院で心理学を学んでいるが、
自分自身は、人を愛せないでいた。


青年が敬愛する遺作は、父が、
自分と娘のことを綴ったものだった。


やがて娘は青年と恋に落ちる。


娘は過去と向き合い、
新しい人生に踏み出そうとするのだがーー。


娘を見守る小説家の父を演じるのは、
今や、名優の仲間入りを果たした、ラッセル・クロウ。


時を越えて、最愛の娘に捧げる不変の愛情が、
観る者の心を揺さぶらずにはいられない。


トラウマを克服していく娘役は、
『レ・ミゼラブル』の、アマンダ・セイフライド。


親子の絆が希薄になりがちな現代社会だが、いつの時代も、
変わらない普遍的なテーマを描いている、本作に注目だ。




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